ここでは、チャート分析の基本となるダウ理論について説明する。
やまは、学者ではないので、ちょっと表現が違ったり認識が違っているかもしれない。
独学でえた知識を独自で理解して、実際に使っているから容赦願いたい。
ダウ理論は、今思えば、チャート分析や手法を決定する上で、一番最初に学ぶべきことだと思う。
しかし、初心者の頃は、いろんな手法やインジケーターを覚えて、どれがよく効くのかを探すのに
必死だった。
そのために、ずいぶんと遠回りをしたと思う。
まだ、勝てていない初級者、FXを最近始めた初心者は、このダウ理論をよく学んでほしい。
独自(やまの認識)で、説明する。
繰り返しになるが、チャート分析する上で、欠かせない知識であり、勝ち組トレーダーでダウ理論を知らない者は、いないはずだと言えるほど重要である。

基本原則は、6つあるが一語一句まで覚える必要は、全くない。正直、やまも覚えていない。
ただ、こんな感じってのは、わかる。一応載せておく。
- 1)価格(平均)は、全ての事象を織り込む
- 2)トレンドには3種類ある
- 3)長期トレンドは、3段階からなる
- 4)価格(平均)は、相互に確認されなければならない
- 5)トレンドは出来高でも確認されなければならない
- 6)トレンドの転換は、明確な転換シグナルが出るまで継続する
これが、基本原則だが、はっきり言って、これだけ知っていても、全く価値がない。
ここから実際の取引に落とし込む必要がある。
ここで、言いたいことは、結局、チャートに現れるから、チャート分析だけしとけば良いと言うこと。
ファンダメンタルズ分析というのも世の中にもあるし、毎日、いろいろな経済指標が発表されるけど、チャートに現れるから、チャート見なさいよ。
どこかで読んだけど、ファンダメンタルズ要素は、チャートの値動きを後付けでこじつけているしかない。
いろんな要素で値動きされてるのに、1つだけの要員に絞るなんて不可能だし、よくそれは、既に市場には織り込み済みと言われることもある。
なので、経済指標結果をうけて、本来動く方向とは逆にいくと言うのもよくおこる。
逆に行けば、織り込み済みだったと言うだけ。だって、織り込んでるかどうかなんて誰かが決めているわけじゃないんだし。
トレンドには、大きくわけて、3種類のトレンドがある。

主要トレンド(長期) →1年〜数年の時間軸。
二次トレンド(中期) →3週間〜3ヶ月の時間軸。
小トレンド(短期) →数時間〜3週間の時間軸。
ここで、重要なことは、この期間ではなく、3つのサイズに分かれており、小サイズのトレンドが中サイズのトレンドを形成し、中サイズのトレンドが大サイズのトレンドを形成していると言うこと。
これは、よく言われるマルチタイムフレーム(MTF)分析につながる考え方。
1つのトレンドには、3段階に分けられる。

先行期 →一部のトレーダーが買いを入れてくる場所だが、大きな流れは、まだ下向き。
追随期 →残りのトレーダーも買い目線となり、本格的な上昇が始まる。多くのトレーダーが参入。
利食期 →遅れたトレーダーが参入してくるが、先行したトレーダーは、利確してくるところ。
このことから、ダウ理論では、追随期でエントリーすることが、利幅を稼げると言っている。
FXでいうところの相互とは、複数の通貨ペアを指している。
例えば、ドル円チャートが上がっていても、ドルが強いのか? ただ、円が弱いのかは、わからない。
複数の通貨ペアと比較することで、ドルが強いのか、円が弱いのかがわかるということ。
ドル円で上昇、ユーロドルでも下降していれば、ドルは強いことがわかる。
いわゆる板情報というやつです。
しかし、これは、元来、株式市場に当てはめられた言葉です。
トレンド継続にはそれなりの売買取引量が必要であること。
しかし、為替市場においては、板情報というのは、厳密にはない(各取引所が試算しているのを掲示しているところもある)ので、ここでは、流すことにします。
はい、来ました。これです。
ダウ理論の中で、最重要事項です。
このことが、まさにダウ理論としても用いられているくらいです。
よく理解すると、至って当たり前のことしか言ってないんですけどね。
トレンド終わるサイン出るまで、トレンドは、続く。
って、そりゃそうでしょってなるわけです。
ですが、重要なことは、トレンドの転換には、明確なシグナルが存在すると、逆に言ってるわけです。
ということは、上昇トレンドや下降トレンドの条件を明文化しているのが、このダウ理論になるわけです。
そのことから、値ごろ感じで、うーん、上目線とかにならないってこと。
ダウ理論を知っている人は、同じ目線を持っているということ。
知らないと、みんなと目線がずれてるってこと。
それじゃあ、勝てないよね。

ダウ理論を語る上で、最初に理解する必要があるのが、トレンド。
トレンドが発生したとは、どういう状態か
高値と安値が切り上がっている状態。
安値・高値が切り下がっている状態。
上昇トレンドについて、下図で説明する。(リアルチャート)

黄色で示した波が、高値を切り上げ、安値を切り上げているため、上昇トレンドが発生している。
この状態を形成した時、ダウ理論としては、上昇トレンドとしている。
ちなみに、下降トレンドは、安値切り下げ、高値切り下げで、この逆。
安値・高値に加えて、押し安値と戻り高値を説明する。
安値と高値については、上で説明した通り、波の上(高値)と下(安値)である。
(ここで、波の引き方についての議論もよく行われるが、今回は、ダウ理論なので、別記事で取り上げる。)
トレンドの定義を理解したところ(リアルチャートで練習は必須)で、トレンド転換を把握するには、
押し安値と戻り高値をわかっておく必要がある。
下降トレンドについて、下図で説明する。

戻り高値とは、最安値を作るトレンドの起点。
つまり最安値の直近に当たる高値である。
反対に、上昇トレンドでは、最高値を作るトレンドの起点、つまり最高値の直近に当たる安値である。
この戻り高値や押し安値は、最安値や最高値が更新するたびに、移動し、更新される。


このように、最安値を更新することで、戻り高値の位置も更新される。
逆も然り(しかり)で、上昇トレンドの場合は、最高値を更新することで、押し安値が移動する。

次に、トレンドの終焉について説明する。
トレンドもいつかは終わる。
基本原則に記載されているように、明確な転換シグナルとは何かを理解する必要がある。
つまり、トレンドの継続が終わったので、ダウ理論の否定と呼ばれている。

画像が小さくて申し訳ない。
見えにくい場合は、クリック・タップして拡大して欲しい。
一番左端から見て欲しい。
最初は、下降トレンド。
そして、最安値。

そして、いよいよ、戻り高値を上抜ける時がくる。
この時が、下降トレンドの終わり=ダウ理論の否定である。
注意したいのは、下降トレンドが終わったからと言って、上昇トレンドに転換するという意味ではない
レンジを作って、再度、下降トレンドを継続することも、よく起こる。
つまり、下降トレンドと上昇トレンドを交互に繰り返しているわけではないことを覚えておくこと。
下降トレンド、上昇トレンド、トレンドレス(=レンジ)が組み合わさっているのだ。


ここまでで、トレンドの発生、トレンドの終焉について、説明してきた。
さて、これを実際のトレードにどのように活かせるのかを考えよう。
結論を先に言うと、
なぜ、ダウ理論を理解しようとしたのかもう一度、振り返ろう。
そう、トレンド把握だ。
トレンドが発生しているのか、上昇トレンドなのか下降トレンドなのか。
それを、理屈っぽく、値ごろ感出なく、理論で理解した。
つまり、相場の環境認識を行ったのである。
取引するには、順番がある。チャートを開いて、はい、ロング。ではない。
ダウ理論を知ったら、次は、環境認識。
いろんなやり方があるはずで、人によって様々。
だけど、一例として、こう言うことがわかれば良いのかと思って欲しい。


